Enrollment information
Enrollment information
2026年2月4日、OKBふれあい会館にて、中部電融協同組合の定例会の一環として「岐阜県清酒に関する講演会」を開催しました。
講師には、岐阜県食品科学研究所 主任専門研究員の吉村明浩氏をお迎えし、岐阜県の日本酒を支える「水・米・酵母・人」、そして酒造業の現状と今後の展望について、専門的かつ分かりやすい講演が行われました。

岐阜県食品科学研究所 主任専門研究員
吉村明浩氏




日本酒造りは、主に冬季(11月〜3月)に行われます。
低温環境は発酵管理に適しており、また米の収穫後に人手を確保しやすいことも理由の一つです。
岐阜県は「飛山濃水(ひざんのうすい)」と称される地形を持ち、豊富で良質な水資源に恵まれています。
軟水を活かした酒造りにより、後味のすっきりした、雑味の少ない日本酒が生み出されています。
岐阜県食品科学研究所は、研究開発・技術支援・人材育成の三本柱で、県内食品産業を支援しています。
酒造分野では、酒蔵への巡回指導や成分・香り分析、原材料開発などを通じて、現場の課題解決を継続的にサポートしています。
岐阜県の日本酒は、甘口から辛口、濁り酒や古酒まで非常にバリエーション豊かです。
一言で表現するのは難しいものの、「料理に合わせやすい」「食中酒として万能」という評価が示す通り、飛騨牛や鮎料理、郷土料理との相性の良さが際立っています。
辛口・濃醇傾向の味わいは、地元で日常的に親しまれてきた証でもあります。
岐阜県独自の酒米「ひだほまれ」や「宵結び」は、県内のみで栽培・使用され、酒質の多様化に大きく貢献しています。
また、岐阜県が開発した「G酵母」は、寒冷地でも安定した発酵力を持ち、香りや味わいの幅を広げる重要な要素です。
これらを県内限定で活用することで、“岐阜ならでは”の日本酒ブランドが育まれています。
かつて大量生産が主流だった酒造業は、現在では小規模・高付加価値型へと転換しています。
海外市場での評価向上や、大学との連携による若年層への啓発活動、デジタル技術を活用した製造管理・技術継承など、新たな取り組みも進んでいます。
本講演を通じて、岐阜県の日本酒は、自然環境・地域文化・技術力が融合した奥深い産業であることを改めて認識しました。
今後も、岐阜県産日本酒の魅力を広く発信し、次世代へとつなげていく取り組みが期待されます。
今夜の一杯は、ぜひ“岐阜の一本”を。
きっと、土地の物語が静かに語りかけてくれるはずです。